愛すべき世界の忘備録

ドルステとわたし

ドルステとわたし ①―虚構が本物になる瞬間―

【はじめに】

 

はじめまして、東屋と申します。
この度はアイドルステージ11年の一区切り、本当にお疲れ様でした。
普段表に向けて文章を書く機会が少ない自分ではありますが、自分がドルステと出会った頃からを思い出しながら少しずつ「ドルステとわたし」を残していこうと思います。

レポ等は次章以降で本章は完全に自分語りとなります。

 

※当方紫リボン、赤アムール、橙チャーム、翠ビジュー、赤ティアラ、群青撫子です
※当時のツイートを元に書いていますがかなり曖昧・不明確・間違った記憶もあると思います

※AWは壊したり壊さなかったり


【ドルステとの出会い】

 

初めて「アイドルステージ」の名前を目にしたのは2013年。ちょうど観劇の趣味をはじめ、忍ミュにハマっていた頃でした。
何故かその頃はネルケに良い印象がなく(というより「なんか怖…」って感じでした)、劇場で貰ったピンク色のチラシに書かれていた"本物のアイドルに会える"のキャッチコピー(だったような気がする)を読み「怖…近寄らんとこ……」という気持ちになったのを覚えています。
今でこそフッ軽人間を自称していますが、当時の自分はまだ軽率に新しいコンテンツに手を出す勇気を持っていなかったのでその時はそのままになってしまいました。もしあの時の出会いを大切にしていればぷれごもう少し早く出会えたのかなと、今でも少しだけ悔やんでいます。

とはいえハマった時がハマり時なので!!!!の想いはずっと胸に抱えていこうとも思ってます。レッツポジティブ。

 

そして2013年の12月から2014年の1月にかけて。
忍ミュクラスタで構成されたTLがなんだか楽しそうな雰囲気になっているのを感じ取り、フォロワーさん達のツイートから「ぷれご」「三日月」「クリパ」「新作」の名前が頻出していることに気付きました。
調べてみると「あの時"近寄らんとこ…"ってなった舞台じゃん!!」となり、更に調べてみると出演者の欄に佐藤流司くん、才川コージくん、服部翼くん、小野一貴くんの名前があることに初めて気付きました。


先程当時は忍ミュにハマっていたと書きましたが、がっつり食満クラスタ、そして戦国鍋好きでホトトギスLIVEでサイリウムバルログしていた自分にとって「これ手出さない訳にはいかない訳なくない…?」「むしろなんで今まで距離を置いていたんだ…?」となった瞬間でした。早々に次回公演に行くことが決まっていた。

 

初めて公式ブログを読んだ日のツイート。真っ逆さまやんけ。


そしてあれよあれよと公式PVを見て、優しいフォロワーさんにアテンドされつつ早速買ったDVDが届いたのが1月29日。AWにようこそされた瞬間です。

 

サマーライブのDVDを見た時のツイート。人生はどうなるか分からない(2ndスプリングを生で観て赤アムールにすっ転ぶ)

 

ぷれごを知ってすぐはAWシステムにいまいちピンときてなかったのですが、元々Sound Horizonが好きだったため、「Revoと似て非なる人の関係と同じ」という事に気付いてからはすんなり受け入れることができました。
Sound Horizonの主宰であるRevo氏とSound Horizonの楽曲中に登場し、彼が演じるキャラクターもRevo氏とは別の人物という扱いで「似て非なる人」と呼ばれています。)

ハマる土壌はあった、むしろハマる土壌しかない中、2ndスプリングのチケットを申し込み、来るべき初現場にうちわとペンライトの用意をしながら身構えるのでした。

 

生まれて初めて作ったうちわ。求ムセンス

 

【宇宙人との出会い】

 

恋オト公演を間近に控えた2014年4月2日。
ドルステ民にとっても大きな転機となる日だったと思います。
謎の宇宙人アイドルCHaCK-UPのシルエット公開。TLの随所で大喜利が見られましたが、無類の眼鏡っ子好きであった私はドットさんのシルエットを見て「これは眼鏡キャラがキタのでは…?」とわくわくするも、写真が公開された段階では眼鏡はかけておらず、「なんでこのポーズで眼鏡っ子じゃないんだ!!!!」と勝手に打ちひしがれていました。
それがのちにああなるとは知る由もなく、その時はミミタを推そうと決めていました。

 

<余談>

【ブログが消えたのは文化的損失】
今では強火橙TOの崎山さんですが、CHaCK-UPの情報が解禁された時には「この度、僕が予てから憧れている方ドット君が地球でライブをやるらしいです。ドット君はあまり人と交わらず、告知なども一切しないので恐れ多いですが僕が代わりに告知をしようと思います。」と丁寧にブログを書いていました。当初のブログはもう消えてしまっているのでここに記載しておきます。 

</余談>

 

 

【初めての現場】

 

2014年4月16日。満を持しての恋オト初日。期待に胸を高まらせながら客席で開演の瞬間を待つ……と思いきやまさかの残業が降りかかり会場に着いたのはちょうど開演したとき。
生まれて初めての生ドルステは紀伊國屋ホールのロビーで迎えました。
受付付近に置いてあるモニター。そこに映ったのはぷれごの衣装を身に纏った要様が登場する瞬間の様子。
笑いと困惑に包まれた客席をどこか客観的に見ながら、「自分も早くこの世界に飛び込みたい!」とはやる気持ちを抑え係員さんの誘導の元、客席に向かったことを今でも覚えています。

「この世界に飛び込みたい!」とは思ったものの、当時のツイートを漁ってみると初日は「舞台を楽しむ」「アイドルとお友達の関係性を楽しむ」要素のみでした。「アイドルの応援を楽しむ」余裕はなかったようで、2、3回公演を重ねてから、舞台もアイドルの応援も楽しむというステージにシームレスに移行していったようです。

 

こうして幕を開けた私のドルステ人生ですが、元々「虚構」を楽しむという土壌はありました。
しかしドルステを追いかけるようになって気付いたのですが、「虚構」が「現実」になる瞬間ってくるのですね。
自分もかつてドルステの観客について「観客もアイドルのファンを演じる」と評したことがあったのですが、ここに課される「演じる」とは「act」ではなく「ロール(役割)」だと思っています。アイドルのファンという役割を受け入れ、自ら楽しみ、ステージの世界と通じたとき、創作という虚構は本物となり、観客はファンに、演者はアイドルとして輝きはじめる。
(もちろんドルステは舞台作品であり、舞台として評価されるべきところはたくさんありますがここでは割愛させていただきます)
こうした世界に一歩を踏み出せたのは自分の人生の転機であったかと思います。

 

長くなりそうなのでここで一度区切り、出会い編とさせていただきます。


2022.5.26 東屋